おしゃれなでくつろげる居心地の良いブックカフェ空間の楽しみ方

この記事では現役のコーヒー屋の店主がブックカフェの楽しみ方について解説しています。

ブックカフェというと、蔦屋書店を想像する人が多いかと思います。

実際に1階や入り口付近にはスターバックスや大手のカフェが入っていて、カフェを囲う形で本棚や家具が配置されています。

2階にはラウンジがあったり、カフェ空間と本を中心にしたお店作りが展開されています。

最近は、飲み放題のドリンクサービスや軽食、wifiや電源の設置があって仕事環境の設備が充実しているため、リモートワーク利用の方が多いです。読書する空間というより仕事空間へ変化している雰囲気も感じられます。

この記事ではブックカフェを楽しむポイントを独自の観点で紹介します。ぜひ足を運んでみてくださいね。

この記事はこんな人におすすめ!

・ブックカフェの魅力を知りたい人

・素敵なブックカフェに行ってみたい人

・本を読むことが好きな人

モイ

現代の本との関わり方、空間の向き合い方を考えてみましょう。

目次

ブックカフェが生まれた背景

現在日本では年間7万点〜8万点の本が出版されています

ネット社会が進化して膨大な出版物や情報にあふれる一方で、誰でもいつでも簡単にアクセスできる時代になりました。

「書店に並んでいる本はどこも同じような品揃えの店が多く、何となく物足りない」そんな風に感じられる人が多くなりました。

そこで自分の関心のあるテーマや趣味、嗜好にあった店に行きたいというニーズが増え、ブックカフェが誕生しました。

ブックカフェが増える一方で、本を紙媒体として楽しむ人も入れば、kindleなどのデジタル媒体で読む人も増え、さらに今後どんなブックカフェが展開されるのか注目です。

ブックカフェが増えている要因

① 希薄になりつつある人間関係と孤独から居場所の誕生

家庭や学校、会社組織においても「個性」を伸ばすということが盛んに言われています。個人で活躍する人も増えてきています。

SNS(instagramやtwitter、Facebook)などのネット社会になり「つながる」時代になってきたと言われていますが、本当に心から「つながっている」のでしょうか。

もちろん色んな使用目的と使用方法がありますが、個人的な利用としてはいかがでしょうか。

人との繋がりを求めているということがサードプレイスとして「ブックカフェ」のニーズが高まったことが要因と考えられています。

※サードプレイス:自宅でも職場でもない、居心地のいい「第三の場所」のこと。

アメリカの社会学者のレイ・オルデンバーグが1989年に著書『ザ・グレート・グッド・プレイス』(The Great Good Place)の中で提唱したもの。

②開業しやすいブックカフェ

ブックカフェに関わらず、飲食店の中だと「カフェ」は開業資金を考えると、比較的安く開業できるのでチャレンジしやすい業態です。(固定費や設備投資、内装のこだわりによって変動するため、一概には言えない)

カフェに本棚を設置するだけでもブックカフェと言って仕舞えばブックカフェとして成り立ちます。本とカフェは相性が良いことで開業にも大きな要因のひとつと考えられます。

前置きが長くなりましたが、ブックカフェの楽しみ方を3つのポイントで解説していきます。

1.個性的な本

ブックカフェの最大の魅力は、オーナーさんが特定のジャンルや分野に沿って本をそろえることが多い点です。マニアの人は刺さる一冊に出会いやすいです。

また、扱う本が希少価値の高いものも多いので「このお店でしか読めない」「購入できないもの」が多く揃えられている点です。(中には閲覧のみのものもあります)

2.空間の居心地

みなさんは普段カフェやくつろげる空間に行った際にホットする場所だなと感じるところはありますか。

ブックカフェだと椅子に座りテーブルの上にドリンクや本を置き時を過ごすと思いますが、家具などに意識したことはありませんか。

ブックカフェは滞在時間が一人当たり2〜6時間と長いと思います。ずっと同じ椅子だと疲れたり、座り心地悪いと腰が痛くなったり問題があります。

それではブックカフェはどのような家具を配置しているのか、またどんな空間なのか注目してみるとより楽しめることができるのでぜひチェックしてみてください。お気に入りの家具や形状が見つかるかもしれません。

ブックカフェをつくるプロセス

ブックカフェはどのようにしてできるのか簡単に解説します。似ていると思われがちな図書館とブックカフェを比較して解説します。

ブックカフェは通常のカフェを作る過程と同じですが、図書館の設計のプロセスとは大きく異なります。

ブックカフェ

物件取得・お店のコンセプト決め(飲食店の計画とほぼ同じ)→ 設計 → 開業

※収納する本の選定

図書館 

図書館地域計画→図書館建築計画→図書館資料の選定と図書館サービス計画→開館準備→開館

運営は、図書館(公共図書館 私立図書館 国立図書館)は、地方団体が運営しているのに対してブックカフェは個人事業主、企業が運営しています。

ブックカフェ空間における居心地

居心地を構成する5つの要素として、「場所性」「身体性」「関係性」「時間性」「安心感」の5つの要素があります。

個人的な意見でブックカフェでは「適度な明るさ」「人との距離感」 「座り心地のいい椅子」の3つが重要だと考えます。

適度な明るさ」は、本を読むには活字が読めないとストレスが溜まるので、程よい明るさが必要です。

人との距離感」とは、店員さんや他のお客様(他人)との距離が自分にとって過ごしやすいのかによって滞在時間が変化すると感じるからです。

最後に「座り心地のいい椅子」は、長時間座ると純粋にお尻や腰が痛くなり辛くなって本に集中できなくなるからです。

人間が過ごしやすい座り心地が良いと感じる機能的・審美的要素を含めた家具は、家具制作時に慎重に検討されます。

家具の扱いやすさはその形状、構造、材質、置かれている場所との関係、扱う人の身体的条件などによって決まります。

カフェ空間の参考本

あめ

カフェで読むおすすめの1冊カフェの空間学

建築家Puddleの加藤 匡毅さんのカフェの空間学

加藤 匡毅さんの設計されたカフェの代表作は人気店「% ARABICA」。

京都や世界各国に展開されている有名なカフェです。建築家の視点でカフェを分析していますので、楽しめる1冊です。

3.カフェメニュー

※写真:BUNDAN シェイクスピアのスコーンとアイスコーヒー「敦」

個性豊かな人気のブックカフェは、メニューに力を入れているところが多く感じられます。

BUNDAN(駒場東大前)

駒場東大前駅と代々木上原駅から徒歩10分の場所にあるBUNDAN。

例えばBUNDANはメニューが近代文学の作家や作品にまつわるもので再現されています。メニューは作品にまつわるエピソードが書かれいるので読んでいるだけでも楽しく感じます。

美味しいものを味わうだけに止まらず、作品をイメージしながら楽しむことができるので体験を目当てに通う方も多いのではと思います。

BUNDANについてはこちらの記事で解説しますので、気になる方はご覧ください。

モイ

最近の発見でBUNDANのメニューの本が販売されていたので、思わず購入しました。

まとめ

現在ブックカフェが全国的に増えてきている一方で、本を読む空間と仕事場といったような空間構成をとっているところが増えてきました。

リモートワーク利用が推奨されるような本来のブックカフェの役割を持つのかが懸念点として挙げられます。

今後のブックカフェがどのように変化していくのか楽しみです。

当店の珈琲豆やグッズは、BASEにて販売しているので、よかったらご覧ください。

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