現役のコーヒー屋の店主直伝!アイスコーヒーのレシピと作り置き方法

夏の暑い日にぴったりのアイスコーヒー。

「アイスコーヒーを自分で淹れてみたい」「どうやったら美味しく作れるのだろう…なんだか難しそう」そんなふうに思っている方もいらっしゃいますよね。アイスコーヒーは作り方さえおさえれば、誰でも美味しく淹れることができます。

この記事では、現役のコーヒー屋の店主がおうちで簡単にアイスコーヒーを作って楽しむ方法を紹介します。

アイスコーヒーのレシピやおすすめのコーヒー器具、美味しく淹れるために知っておきたい知識を合わせて解説します。

記事の中には実際に当店で実践しているアイスコーヒーのレシピも紹介していますので、自宅でもお店の味を再現できるかもしれません。

この記事はこんな人におすすめ!

美味しい本格的なアイスコーヒーを作りたい方

様々な抽出方法、最適な道具を使ってアイスコーヒーを楽しみたい方

薄い味のアイスコーヒーが出来て悩んでいる方

自宅でも本格的な美味しいアイスコーヒーを作っておうちカフェを楽しみましょう。

あめ

ぜひ参考にしてみてください。

目次

美味しいアイスコーヒーを作る基礎知識

最高の一杯を作るために最初に押さえておきたい必要な知識です。

材料

お好みのコーヒー豆 / 水 / 氷/ ガムシロップ(必要な方)

道具

・アイスコーヒーをいれる保存容器 ※専用のポットがなくてもOK

・コーヒーをドリップする器具

基本は保存容器や器具があれば問題なくアイスコーヒーを作ることができますが、専用の容器や器具を使うとさらにおいしいコーヒーを作ることが可能です。

本格的な味を再現したい方は抽出方法にこだわることで好みの味を追求できるので、専用器具を揃えてアイスコーヒーを作ってみるのがおすすめ。

アイスコーヒー用の豆の選び方

浅煎りから深煎りまでどのコーヒーでもアイスコーヒーにして楽しむことができます。

どんなコーヒーが自分好みか豆を購入する前に一度考えてみましょう。

・コクや苦味が好きな方:中深煎り〜深煎り

・フルーティーな酸味や華やかな味わいが好きな方:浅煎り〜中煎り

・量を重視・コスパの良い市販のものを購入する方:深煎り

市販のコーヒー豆は、焙煎が深い「深煎り」のものが多いです。

深煎りのコーヒー豆はやや細挽きにするとより濃度が濃く、コーヒーらしい苦味やコクを積極的に抽出することで市販のものでもキリッとした味わいを感じられる本格的なアイスコーヒーに仕上がります。

アイスコーヒーは抽出方法や氷の量によって薄めの味わいになりやすいため、本格的なコーヒーを作りたい方は風味豊かで個性的な特徴を持つコーヒー豆を選ぶと良いです。

例えば、シングルオリジンや特定の産地の豆など個々の特徴を感じやすい豆だとよりコーヒーの味わいが引き立ちます。

コーヒー豆の挽き具合の目安

アイスコーヒーのコーヒー豆は少し粗めの粉砕度がおすすめです。

コーヒーの粉が粗いとお湯に触れる表面積が少なくなり、粗い粉砕度では抽出時間が長くなるので濃い味わいになります。

豆の挽きが粗いとコーヒーが薄くなりそうと感じる方も多いと思いますが、雑味がなくスッキリと仕上がるのでコーヒー豆を挽く際はいつもより少しだけ粗挽きで設定するのがおすすめ。

コーヒーミルがない場合は、豆を購入したコーヒー店で事前に挽いてもらって準備しましょう。

抽出方法

アイスコーヒーの抽出方法は、ホットコーヒーとは若干異なります。

通常のホットコーヒーと同じようにドリップやフレンチプレスを使用することもできますが、アイスコーヒー専用の器具や方法があります。

例えばコールドブリュー(冷水抽出)やアイスドリップ(滴下式抽出)などアイスコーヒー用に設計された器具を使用すると風味や口当たりが違ったアイスコーヒーを楽しむことができるので、慣れてきたらぜひ試してみましょう。

氷とのバランス

アイスコーヒーは氷を使用することが一般的ですが、氷がコーヒーを薄めてしまう可能性があります。

あめ

目安としてコップ一杯に氷3個がおすすめ!

コーヒーの濃さや味わいを考慮して、適切な氷の量を使いましょう。

また、できるだけクリアな氷を使用することで味の変化を最小限に抑えられます。

クリアな氷とは、不純物を除いた氷です。ex. 市販の氷

水道水には塩素等の不純物が含まれていて、自宅で氷を作って凍らせると白くなります。

水道水を利用する際は、不純物や空気を取り除くために一度沸騰させると透明度が上がるので市販の氷と大差がないです。不純物が少ないと溶けにくい氷ができることもメリット。

アイスコーヒーの種類と特徴

アイスコーヒーの抽出方法は大きく2つに分類することができます。

水出し

水出しコーヒーとは、水で抽出するコーヒーのこと。

通常のコーヒーは熱湯で抽出したコーヒーを氷で一気に冷やすのに対し、水出しコーヒーは低温で長時間かけてゆっくりコーヒーを抽出します。

まろやかな口当たりで苦味が少ないのですっきりした味わいになるのが特徴です。

急冷式

最もポピュラーなアイスコーヒーの作り方は「急冷式のアイスコーヒー」

例えば、コンビニで氷の入った容器にホットコーヒーが注がれるのが急冷式です。

水出しアイスコーヒーのレシピ(コールドブリュー)

①漬け置き水出し(浸漬法)

7時間〜12時間ほど長時間かけてコーヒーを浸け置きにして、抽出する方法。

高温による苦味や渋みが溶け出しにくいので苦味や雑味が少なく、まろやかな味わいになります。

水出しコーヒーは薄くなりがちなので、コーヒーの粉の量を通常より多めにするのがおすすめです。

浸け置きの水出し式は、粉に水を注ぐだけなので道具がなくてもできます。

道具を使用する場合は、フレンチプレスやコーヒーサーバーを使ってコーヒー粉の重さ10倍の水を注ぐだけです。

コーヒー粉30gの場合、水300mlを注いで入れます。

あめ

夜寝る前に作って冷蔵庫に入れると朝には美味しい水出しコーヒーができてしまうのでとても簡単な方法です。

②点滴水出し(透過法)

専用のドリップサーバーを使用し、点滴のように一滴ずつ水を落として2〜3時間かけてコーヒーを抽出する方法です。

点滴抽出をすることで澄んだ味と濃厚なやみつきになるような独特な香りのコーヒーができます。

レシピ

1.道具をセットする。

2.粉を湿らせる。湿らせることで粉に均一に水が行き渡る。

3.上の水タンクに水を入れ、点滴のスピードを調整してそのまま数時間待つ。

おすすめはイワキウォータードリップサーバー

初めての方でも使いやすい単純な構造です。耐熱ガラス製のため、電子レンジでホットにすることもできる優れものです。

急冷式アイスコーヒーのレシピ

①エアロプレス

エアロプレスでアイスコーヒーを作る場合は、細挽きがおすすめです。 

レシピ

※中深煎り13g 細挽き1杯分

1.コーヒー豆を挽いて専用の紙フィルターをセットする

2.撹拌1回50秒待って40秒プレス

3.上から押して90ml抽出

4.氷の入ったグラスに注ぐ

②ネルドリップ

ホットで感じるまろやかさは感じにくいですが、キレのあるコーヒーができます。

あめ

深煎りがおすすめです。

レシピ

1.コーヒー豆を挽いてネルフィルターにセットする

2.ネルフィルターにコーヒーポットでゆっくりお湯を注いでいく。通常より濃いめに抽出する

3.氷に当てながらコーヒーを注ぐ

4.かき混ぜて完成

ネルドリップについての参考記事

③ペーパードリップ

※②のネルドリップと工程はほぼ同じです。

あめ

多めに作り置きしたい人におすすめです。

レシピ

1.コーヒー豆を挽いてペーパーフィルターにセットする

2.コーヒーポットにゆっくりお湯を注いでいく。通常より濃いめに抽出する

3.氷に当てながらコーヒーを注ぐ

4.かき混ぜて完成

当店ではコーヒーを淹れ終わったらコーヒーサーバーごとサランラップをかけています。

空気に触れると劣化して風味が飛ぶので、冷蔵庫でゆっくり長時間かけて冷やしましょう。

④シェイカーで作るアイスコーヒー

レシピ

1.お好きな抽出方法でコーヒーを作る

2. 出来上がったコーヒーをシェイカーに入れる

3.氷がたくさん入ったボウルの中にシェイカーを入れる

4.シェイカーを転がして高速回転させて急冷する。表面に水滴がつきはじめて、キンキンに冷えてきたら完成

上記の方法は当店でもよく実践しているやり方ですが高速回転をするときに腕〜手を使うので、労力がかかります。

シェイカーの大きさによっては大量に作りたい人におすすめできないやり方ですが、2杯程度でしたら本当に美味しくできるのでおすすめです。

おまけ 氷出しアイスコーヒーのレシピ

氷を使いゆっくりと時間をかけて淹れる氷出しアイスコーヒー。

まろやかでしっかりとコクがありながら、雑味の少ないクリアな味わいが特徴です。

レシピ

1.サーバーに乗せたドリッパーに紙フィルターをセットしてコーヒー粉を入れる。

サーバーに落ちない程度のお湯をゆっくりと注ぎ、コーヒー粉全体に染みわたらせる。

2.蒸らしが完了したら、ドリッパーの上にもう1つのドリッパーを置いて、氷を入れる。または、蒸らしたコーヒー粉の上に紙フィルターをもう1枚セットして上に氷を置く。

3.ゆっくりと抽出する。20~25度の室温で約200mlを6~7時間程度で抽出する。

コーヒー粉40g程度で200mlを淹れるのに対して氷の量は200g程度。

あめ

セットすれば後は放置して抽出できるので、簡単です。

アイスコーヒーを大量に作り置きをする方法

分量の目安

コーヒー粉の10倍の水を入れるだけなので、1リットルなら100gのコーヒー粉を使います。

少し濃いめが好きな方は、調整しましょう。

抽出方法は一度に沢山コーヒーができる水出しまたはハンドドリップもしくはフレンチプレスがおすすめです。

保存期間

冷蔵庫で2日〜4日間程保存が良いです。5日以上経過すると、香りが逃げて苦味も増していきますのでなるべく早めに飲み切ることをおすすめします。

注意点

大量にアイスコーヒーを作った場合、保存方法が重要です。

密閉性の高い容器に入れ、冷蔵庫で保管しましょう。できるだけ早めに消費すると美味しくいただけます。

容器内の空気の量が少なくなるようなサイズのものを選ぶべきです。時間が経つと風味や味わいが変化する場合があるので気をつけましょう。

おすすめの水出しコーヒーポット

①KINTO(キントー)29552

KINTOの「LUCE コールドブリューカラフェ」。容量1リットルで大容量。スタイリッシュなデザイン重視な方、コーヒーが大好きな大容量が欲しい方におすすめです。

②BlueBottleCoffee(ブルーボトルコーヒー)g016

ブルーボトルコーヒーの「コールドブリューボトル」は、シンプルなデザインがかわいくておすすめです。容量は650mlあるので、十分な量が入ります。

③HARIO(ハリオ)MCPN-14CBR

有名なコーヒーのメーカーHARIOさんが出している取っ手付きのHARIOの水出しコーヒーポットで使い勝手が良いので、おすすめです。

容量が600ml/1000mlの2種類あり、どちらも1000円以内なのでお得です。

まとめ

アイスコーヒーは基本「濃く」作り、密閉容器で保存する事が重要です。

この記事では急冷式と水出しのアイスコーヒーのレシピや道具を紹介しました。

コーヒー豆や水、紹介した抽出方法によって変わるのでぜひチャレンジしてみてください。

まずはコーヒー豆を手に入れて身近な容器でアイスコーヒーを楽しんでみてはいかがでしょうか?

当店のコーヒー豆はオンラインでも販売しています。よかったらご覧ください。

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